近年、eBayではアメリカドル(USD)だけでなく、ユーロ(EUR)やオーストラリアドル(AUD)など、複数の通貨での販売取引が増えてきています。
便利になった反面、「通貨ごとの売上・手数料をどう集計したらいいのか」「為替はどのレートを使えばいいのか」など、混乱が起きやすいポイントです。
今回は、複数通貨でのeBay取引における売上・手数料の計上方法を、実務ベースで丁寧に解説します。
このページの目次
複数通貨取引で注意すべき会計処理のポイント
通貨ごとの売上集計は必ずTransaction Reportから!
Transaction Reportの【Order type(B列)】から「Order」と「Refund」を通貨ごとに集計してください。
売上は各通貨単位で総額を集計し、その後、日本円に換算します。為替レートは以下のいずれかで統一しておくとよいでしょう。
「FinanceStatement」というレポートがありますが、ここの売上(Orders)項目は、手数料が差し引かれた後の金額のため、Transactionレポートから集計しましょう。
「Adjustment」は内容を確認しましょう
Adjustmentは主に売上や手数料調整の内容です。
特に重量差異による送料の変更やeBAYからのクーポン補填分などは、売上に含める必要があるので、内容を確認しましょう。
消費税のを還付申告をする場合は、税区分に注意!
税区分は「輸出売上」を選択してください。
これは消費税法上の「輸出免税取引」にあたり、消費税の還付申告するためにはこの税区分がポイントです。
手数料は「Invoice Tax」レポートから集計
eBayの「Transaction report」や「Finance Statement」では、手数料の一部しか表示されません。
具体的には、「Finance Statment」では、ストア手数料は Other fees に含まれている一方、その他のValue fee やInternatinal feeなど個別の取引に紐づくものは、すでにOrders(売上)から控除されているため、すべての手数料を拾うことができません。
eBAY HP 料金について より引用
必ず「Invoice Tax」レポートをダウンロードして集計してください。
Invoice TAXには、
- 税抜金額(Amount)
- 税額(Tax)
が表示されているため、帳簿に入力する際は、合計して税込額を入力してください。
税理士からの一言アドバイス
複数通貨のeBay取引は、通貨ごとの集計→円換算→帳簿への反映というステップで記帳します。
一見シンプルな処理のようで、実は
- 売上と手数料で参考にするレポートが異なる
- レポートの種類によって表示される情報が違う
といった落とし穴がいくつもあります。
freeeやマネーフォワードを利用していても、こうしたデータは自動では取り込めないため、「通貨別に丁寧に見る」というアナログ作業がどうしても必要になります。
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このプランでは、
- 各通貨ごとの売上・経費の集計方法
- 円換算時の為替設定とルールづくり
- 会計ソフトへの効率的な登録方法
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