Archive for the ‘EC事業’ Category

【BASEユーザー向け】マネーフォワードとfreeeの違いとは?使いやすさ注意点を実体験から税理士が解説

2025-06-11

「BASEとクラウド会計ソフトを連携したいけど、freeeとマネーフォワードのどっちがいいの?」
ネットショップを始めたばかりの方から、こうしたご相談をよく受けます。

本記事では、BASEと連携可能なクラウド会計ソフトとして人気のfreee(フリー)とマネーフォワード(MFクラウド)について、実際の顧問先の事例や税理士としての視点をもとに、特徴や連携の違い、会計処理上の注意点を解説します。

特に、

  • freeeは「注文日ベース」での連携
  • マネーフォワードは「発送日ベース」での連携

など、異なる点も多々あります。

BASEを利用している事業者さまを数多くサポートしてきた税理士が、実務的な目線で解説します。

BASEはクラウド会計と相性◎

BASEでは売上や決済情報を自動でクラウド会計に連携できます。freeeやマネーフォワードとは公式で連携しており、会計ソフト側から、BASEのアカウント情報を入力すれば簡単に連携可能です。

会計ソフトに連携される情報には以下が含まれます

  • 注文日or発送日
  • 商品名
  • 売上金額、送料、手数料

BASEを使う業種(小売業)は、販売量(個数)が多いためクラウド会計と連携すると効率化!

BASEは、「小規模の初めてのネットショップ」にも、「EC拡大を狙う法人」にも対応できる柔軟なプラットフォームです。BASEを使っている代表的な業種は以下のようなものがあります。

  • ハンドメイド雑貨販売
  • アパレル(D2Cなど)
  • 焼き菓子・スイーツの販売
  • オリジナルコスメやスキンケア商品
  • デジタルコンテンツ(PDF・イラスト・写真など)

このような業種は売上データの量も比較的多く、手入力で記帳するのは大変です。
クラウド会計と連携すると、記帳が効率できます。

👆freeeのサービス連携画面
👆マネーフォワードの連携画面

freeeの注意点 「注文日ベース」で連携される

freeeは、経理初心者や会計ソフトを触ったことない人に、わかりやすい設計なので大変お勧めなのですが、BASEを連携する場合は一つ大事なポイントがあります。
freeeの場合、連携される日付は「注文日」で「発送日」ではありません

たとえば:

  • 12月30日に注文が入る
  • 1月2日に発送された場合

→ freee上には取引日12月30日付の売上として登録されます。

このズレにより、期末(たとえば12月決算)の売上として未発送の商品売上が計上されることになってしまいます

おすすめ対応策:期中はそのままでOK、決算時のみ影響が大きければ調整

このタイミングのズレについては、期中は気にせずそのまま連携を使い、決算時に未発送分の金額が多ければ修正するという対応が現実的です。

  • BASEの管理画面で、決算日時点で「発送完了」していない注文をリストアップ
  • それらfreeeでの日付を、翌年(1月2日)に変更する

という方法を取ります。

なお、少額・少件数であれば「そのまま売上にしてしまってもOK」と考えるケースもあります。

freeeの「イマイチ」な点:実際のお客さんからのご意見

freee会計は初心者にとって非常に使いやすい一方で、部門やタグ付けの自由度が低いと感じる方もいます。
実際にBASE×freeeを使うお客様から、

「商品の種類ごとの売上推移を見たいけど、freeeではタグで分類できない…」

というご相談を受けたこともあります。

品目別・カテゴリ別の売上管理については、会計ソフト上ではなく、BASEのデータ(CSV出力)を活用してExcelなどで管理するのが現実的です。

freeeとマネーフォワードの違い

どちらもクラウド会計ソフトとして人気ですが、それぞれ得意分野があります。

比較項目freeeマネーフォワード
操作性とにかく簡単・直感的従来の会計ソフトに近い構造
向いている人会計初心者、簿記が苦手な方会計知識があり、細かく管理したい方
BASEデータ連携注文日ベース(発送完了後に反映)発送日ベースで連携される

freeeとマネーフォワードには操作性に違いがあるため、一度無料プランで触ってみましょう

freeeを使う場合、期末時点で未発送の商品が多い業種(受注生産や予約販売など)では、売上のズレに注意が必要です。
このような場合は、やはり決算時に個別確認・修正しておくと安心です。

まとめ

  • 自社に合ったソフト選びが重要
  • freeeは操作が簡単なので経理初心者におすすめ
  • BASEとfreeeの連携は注文日ベース。発送タイミングにより決算時に調整が必要になることもあります

なかがわまみ税理士事務所では、BASEをご利用中のお客様のクラウド会計導入・freeeやマネーフォワードの比較アドバイス・決算調整まで豊富な経験があります。

「ネットショップの経理がモヤモヤしている…」
「自社に合ったクラウド会計を知りたい!」

そんな方は、ぜひお気軽にご相談ください。
西宮を拠点に、オンライン面談にも対応しています。
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【ECに強い女性税理士】 BASEショップのfreee記帳ガイド

2025-04-16

ネットショップ運営に欠かせないクラウド会計ソフト「freee(フリー)」と、人気のネットショップ作成サービス「BASE(ベイス)」。

この2つをAPI連携させることで、売上や手数料の自動記帳が可能になるのをご存じですか?
本記事では、BASEとfreeeの自動連携の設定方法から、記帳の流れ、期末調整の注意点まで、実務に即してわかりやすく解説します。

EC事業者の方、ネットショップ運営にかかる経理の手間を減らしたい方は、ぜひご一読ください。

BASE売上はfreeeに自動連携できる!

freeeは銀行やクレジットカードとの連携が有名ですが、なんとBASEの売上もAPIで自動連携が可能です。

この連携を行うことで、以下の情報が自動でfreeeに取り込まれます。

  • 注文情報(受注日、注文番号、金額など)
  • 商品の明細
  • 各種手数料(BASE簡単手数料、振込手数料、おいそぎ手数料など)

さらに、BASEの振込先口座(たとえばGMOあおぞらネット銀行など)をfreeeと口座連携しておけば、実際の入金情報も自動で取り込まれます

記帳の流れ

API連携を設定すると、BASEの注文情報がfreeeに「取引」として登録されるようになります。

仕訳のイメージはこんな感じです。

  • 売上高:注文金額(税込)
  • 支払手数料:BASEに引かれる各種手数料
  • 入金額:freeeと連携した口座に入金された金額

これにより、記帳作業の手間がかなり軽減されます。売上のつけ忘れや手数料の計上漏れも防げるのがポイントです。

注意点:注文日ベースで連携される!

BASEとfreeeのAPI連携は注文日ベースでの連携です。
そのため、特に期末に未発送在庫がある場合には、売上の調整が必要です。

まとめ

BASEとfreeeのAPI連携を活用すれば、日々の記帳作業はグッと楽になります。
ただし、連携はあくまで「注文ベース」で行われるため、期末やイレギュラーな取引には個別の必要です。

EC事業の会計処理をしっかり整えたい方、記帳の効率化を図りたい方は、ぜひ一度ご相談ください。

▼お問い合わせはLINEから

【輸出ECに強い税理士が解説】eBay×Payoneerの記帳処理|freeeでの入金仕訳のやり方まとめ

2025-04-09

eBayでの越境EC取引では、「売上はeBay、入金はPayoneer、資金の最終着地は国内銀行」という三段階のフローが一般的です。
この流れを正確に記帳するには、freeeなどのクラウド会計ソフトでの取引設計がポイントになります。

本記事では、eBayの売上処理からPayoneerでの手数料控除、国内銀行への資金移動まで、実際の入力画面をお見せしながら正しい記帳の流れとfreeeでの対応方法を徹底解説。
月次決算や税務申告に向けて、確実な帳簿づくりのヒントをお届けします。

① 商流を整理する

まずは資金の流れを把握しましょう。

【売上発生】
 eBayでの販売 → 売掛金(eBay)計上

売上計上についてはこちらのブログを参照ください。

【入金処理】
 eBayからPayoneerへ送金(Payout)
 → Payoneerに着金
 → Payoneerから国内銀行へ送金

今回は入金の流れの記帳方法を解説します。

② 記帳のポイント

1)eBay ⇒ Payoneer

集計項目:

  • 1:eBayの出金額
    eBayのFinance Statementの「Payout(支払総額)」を月ごとに集計(月末レートで換算)
  • 2:Payoneerの手数料
    1(eBayの出金額)と3(Payoneerの入金額)との差額
  • 3:Payoneerの入金額
    Payoneer transaction reportの「Payment from eBay」の金額を月ごとに集計(月末レートで換算)

記帳:

 前提)1:eBayの出金額 100
    2:Payoneerの手数料 10
    3:Payoneerの入金額 90

売掛金が100減少し、Payoneer口座に90入金、手数料10が費用計上されます。

  Payoneer 90  / 売掛金(eBAY) 100
  支払手数料 10

👆あらかじめ「Payoneer(ペイオニア)」という口座を作っておきます
👆ペイオニア口座で、売掛金(eBAY)の入金取引として登録します

2)Payoneer ⇒ 国内銀行

Payoneerから国内銀行へ資金が移動した際には、銀行側の明細を基に入金処理を行います。

  • freeeに連携される銀行の明細から、「Payoneer口座からの口座振替」として記帳します。

3)月次残高の確認

すべての記帳が完了したら、以下の点を確認しましょう。

  • 貸借対照表の「Payoneer」口座の残高が、Payoneerのclosing fundsと一致しているか
  • 売掛金(eBay)の残高が、eBay上の未収金額(closing funds)と一致しているか

これにより、記帳の正確性を毎月確認することができます。

まとめ

eBayでの売上をPayoneer経由で受け取り、国内銀行に送金する一連の商流は、以下のステップで対応します。

  1. eBay Payoutを記帳
  2. Payoneer手数料を計上
  3. Payoneer入金を記帳
  4. 国内銀行への着金を記帳
  5. 月次残高でチェック

無料相談受付中|お気軽にご相談ください

eBAY×freeeでお困りの方は、遠慮なくご相談ください。
オンライン面談にも対応していますので、全国どこからでもお気軽にご連絡いただけます。

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【輸出ECに強い税理士が解説】eBay売上と手数料の記帳方法|freeeでの仕訳手順をわかりやすく解説

2025-04-08

eBayを使って海外販売をしている事業者の方から、「売上や手数料の記帳ってどうすればいいの?」というご相談をよくいただきます。

特に、freeeなどのクラウド会計ソフトを使っている場合、どのレポートを使い、どこまで手動で処理すればいいのか分かりづらいですよね。

この記事では、「Transaction Report」と「Tax Invoice」を使って、freeeで正確にeBayの売上と手数料を記帳する方法を、初心者にもわかりやすく解説します。
輸出ECに関わる方の「面倒な経理」を少しでもラクにするための内容です。

①売上の記帳:Transaction Reportを使う

eBayの売上は、「Transaction Report」のCSVファイルを使います。
このレポートの AI列「Gross transaction amount」 に、売上金額(送料含む)が記載されています。

抽出する行に注意!

すべての取引が対象になるわけではなく、B列「type」が「Order」「Refund」になっている行だけを抽出してください。フィルタリングしてから売上金額を集計してださい。

このようにして、月別に集計し、freeeに売上を登録していきます。

②手数料の記帳:Tax Invoice を使う

手数料に関しては、「Tax Invoice」の合計額をfreeeに転記します。これも月別に集計します。

注意点として、Transaction Reportでは、手数料などすべての費用が正確に拾えないため、手数料の記帳には使えません。

Invoice Taxの明細を確認し、月ごとの合計を「支払手数料」などの科目でfreeeに入力しましょう。

他のレポートを使うと一部手数料の集計が漏れてしまうので、必ずTax Invoiceで集計!

・Transaction Report
 Ad(広告費)やStore fee(基本料金)が含まれていません。
  ※なお、この2つの費用は「Financial statement」のOther feeに集計されています。
・Order_earnings(2025年3月からの新しいレポート)
 こちらはAd 広告費は含まれていますが、Store fee(基本料金)が含まれていません

補足:freeeに取り込むときのコツ

  • 仕訳を登録する際は、摘要欄に「eBay売上(○月分)」などと記載しておくと、後から確認しやすくなります。
  • 為替レートの変動がある場合は、売上・手数料ともに月末のレートの金額で換算して記帳するのが実務的です。

eBayの記帳は慣れるまでは少しややこしいですが、ルールを決めておけば効率的に対応できます。
ご不明点があれば、税理士に相談するのも一つの方法です。

なお、Payoneerへの出金の記帳方法についてはこちらのブログで詳しく解説しています。

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