商工会議所の“マル経融資”って?創業融資との違いや使い分けも解説!

「資金がもう少しあれば、仕入れを増やせるのに…」
「でも創業したばかりで銀行融資はハードルが高い…」

そんなときに検討したいのが、公的融資制度の活用です。
今回は、商工会議所の「マル経融資」と、日本政策金融公庫の「創業融資」の違いや使い分けを、税理士の視点からご紹介します。

ちなみに西宮の商工会議所はJR西宮駅の近くにあります。新しくてきれいなビルです!!

✅マル経融資とは?(正式名称:小規模事業者経営改善資金)

マル経融資は、商工会議所の推薦を受けて政策金融公庫から借りられる制度です。小規模事業者の経営改善を目的とした、無担保・無保証人OKの低利融資です。

📝【主な条件】

  • 従業員20人以下(商業・サービス業は5人以下)の小規模事業者(法人、個人事業主)
  • 1年以上事業を継続していること
  • 確定申告を行い税金の滞納がないこと
  • 商工会議所の経営指導を原則6ヶ月以上受けていること

💰【融資の概要】

  • 限度額:2,000万円
  • 利率:1〜2%前後(変動あり)
  • 返済期間:運転資金は10年以内(据え置き期間2年以内)
  • 担保・保証人:不要

📘「経営指導」ってなに?何をするの?

「経営指導」とは、商工会議所の職員が、事業内容や経営状況についてアドバイスを行う支援活動のことです。そしてなんとこの経営指導は無料!です。創業間もない人にはうれしいですよね。

🧾 内容の一例

  • 売上や経費の状況、資金繰りの相談
  • 利益改善のアドバイス
  • 補助金・助成金の情報提供
  • 記帳や経理の相談
  • マル経融資の必要書類のサポート など

📍ポイント:
この経営指導を受けている実績が、マル経融資の「推薦条件」になります。
すぐに申し込める制度ではないので、計画的な準備が大切です。

🚀創業融資とは?マル経との違いと使い分け

創業融資(新創業融資制度)は、日本政策金融公庫が直接提供する制度。創業時や開業間もない時期でも利用できるのが特徴です。

比較項目マル経融資創業融資
申込先商工会議所 → 政策金融公庫政策金融公庫へ直接申請
対象開業1年以上の小規模事業者創業予定者・創業7年以内
必要条件商工会議所の経営指導を受けていること創業計画書などによる審査
利率・上限利率1〜2%
上限2,000万円
利率2%程度
設備資金7,200万円(うち運転資金4,800万円)
審査期間商工会議所の推薦が必要で時間がかかる比較的早め(1ヶ月程度)

🧭 どちらを選ぶべき?

🔸 創業1年未満の方 → 創業融資がおすすめ
→ すぐに申請でき、比較的早く資金調達が可能です。

🔸 創業1年以上 → マル経融資を検討
→ 実績がある事業者向けで、継続的な経営支援も受けられます。

💡 段階的な活用もおすすめ
「創業融資でスタート」→「事業が軌道に乗ったらマル経融資で増資」
という流れで活用している方も多いです。

🧑‍💼税理士からのアドバイス

  • マル経融資を考えている方は、早めに商工会議所に相談を。
    半年〜1年程度の「経営指導実績」が必要です。
  • 申告書や試算表の提出が必要になるため、税理士のサポートがあると安心。
    帳簿の整備や事業計画の見直しなど、審査に向けた準備がスムーズになります。
  • 税金の滞納があるとどちらの融資も難しくなるため、納税状況の確認も大切です。

✨まとめ:2つの制度を正しく理解して、成長のチャンスに!

  • 「これから開業する」「創業して1年未満」→ 創業融資
  • 「1年以上続けていて、商工会議所とつながりがある」→ マル経融資

それぞれの制度の強みを活かして、事業の安定と成長に繋げていきましょう。
疑問や不安がある場合は、税理士や商工会議所に早めに相談するのが一番の近道です!


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