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はじめて税理士をさがす方へ
新たに開業・法人設立したが、開業手続きや申告の方法がわからない方
新たに事業を始めたり、法人を設立したときは、開業前から様々な準備費用がかかります。
「なにが経費になるのか?」「領収書はどう保存したらいいのか?」「会計システムはなにを使おうか?」など様々なお金のハテナ?が生まれます。
本業が忙しくて、ついつい帳簿入力や税金関係の手続きは後回しになりがちですが、開業後すぐに申請しないと受けられない、税制上の優遇措置(青色申告控除や専従者給与など)もあります。
決算前に「そろそろ申告のこと考えないと・・・」となってから申告の依頼をいただいたお客さんのなかには、今年は届出期限が過ぎていて優遇税制が受けられない、というもったいない事例も少なくありません。
特に、開業・創業したてのかたは、「1年にどんな手続きや税金の支払いがあるのか」「どんな会計ソフトがあるのか」など、基本的なことから丁寧にわかりやすく説明してくれる税理士が必要です。
とりあえずインボイス登録をしたが、どう帳簿入力すればよいのか、どの申告方法を選ぶのがお得なのかわからない
2023年10月に開始したインボイス制度は、なかなか複雑な制度です。。。
これまで、ある程度ご自身で申告されていた方も、消費税の帳簿入力はかなりの専門知識が必要となり、税理士を探される方が増えてきたように思います。
そもそも、インボイス制度は、ひとつひとつの領収書の記載を確認する必要があるので、クラウド会計やITツールに頼らずに対応しようとすると、帳簿入力だけでかなりの時間がかかり、本業に支障がでることにもなりかねません。
クラウド会計ソフトの便利機能を使ったり、消費税に強い税理士に相談し、ある程度割り切ってよいライン・特に注意すべきポイントをおさえ、できるだけ効率的に帳簿入力を行っていくことが大切です。
今まで自分で調べながら申告してきたが、段々と事業が大きくなり、このままで合っているのか不安を感じている
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」は、毎年どんどん分かりやすくなっていますし、今はネットやYoutubeで税理士も多数発信していますので、ご自身で調べながら申告されているかたも増えてきました。
正直、個人事業主で収支の集計が簡単な事業であれば、十分申告できると思いますし、特に規模の小さい方は明らかな誤りがない限り、税務調査に来る可能性も低いと思うので、ご自身で申告されるのでも十分だと思います。(税理士としてはあまり言いたくないですが…笑。)
ただ、これまで、税理士として個人事業主の方がご自身で作成された申告書を拝見させてもらう機会が多くありましたが、科目の誤りや、「これをやっておけば税金減ったのにもったいない!!」という事例がかなりありました。(感覚的にはほぼ100%です。)
個人の確定申告で特に多い誤りTOP3を挙げてみます!
第三位 事業用資産(車、機械等)の売却収入も売上に含めている
通常の収入(事業所得)と異なり、固定資産の売却は、「譲渡所得」として申告し、譲渡所得は特別に50万円控除が認められています。きちんと「譲渡所得」として申告しておけば税金がかからなかったのに…という例も多いです。特に、車の買い替え(下取り)は経理処理が複雑なので、お車の買い替えがあった年は税理士さんにスポット相談されるか、年1で確定申告作業を依頼されるのをお勧めします。
第二位 青色申告なのに、10万円以上の備品を全て固定資産にあげている
→ 青色申告されている方は30万円までの固定資産は、一括で経費に計上できるのですが、10万円以上のPC等をすべて固定資産にあげておられる方がいます。もちろん間違いではないのですが、「せっかく青色申告の特典で全額経費にできたのにもったいない!」というケースです。
第一位 従業員がいないのに「福利厚生費」に金額が記載されている
→ 個人事業主は「福利厚生費」は認められません。従業員がいないのに、「福利厚生費」で計上しているのは、税務署に「生活費も経費にいれてます!」と宣言するようなものです。中身をお伺いすると、「それはさすがに経費はやめておきましょう」というものあれば、「説明できそうなので経費に入れてもいいと思いますが、別の科目のほうがよいですね!」というものもあります。
上記のような誤りも多いので、心配な方は、慣れるまで1~2年税理士さんに申告書を作成してもらったり、ご自身の作成された確定申告書を見てもらったりするのもよいかもしれません。
「なかがわまみ税理士事務所」では、年1決算・申告対応や、ご自身で作成した申告書事前チェックなどのメニューも用意しています。
詳しくは「取扱業務」ページをご確認ください。
これまで税務調査がこなかったので、どんぶり勘定で申告していたが、知人が税務調査を受けたと聞き、不安で税理士を探している
これまで税務調査も来ず、どんぶり勘定で申告したり、若干グレーな経費も入れてしまった方もいらっしゃると思います。
最近、コロナ明けの影響もあり、税務署の税務調査数もぐっと増えた印象があり、ご自身の周りでも税務調査を受けて過去の申告までさかのぼって追徴課税になっている方もいるかもしれません。
これを機に税理士を探している方は、本音で話を聞いてくれる税理士を探すのが良いと思います。経費になるかならないか?は、税理士によって判断が異なることが多いです。
教科書通りの答えをする税理士だと、相談する気も失せてくるかもしれませんよね笑。
ある程度リスクも踏まえて答えてくれる税理士や、ご自身の事業の業態を理解してもらえる税理士をさがすのもよいかもしれません。
融資を申し込んだが、希望通りの融資が下りなかったので、自身の決算書がどう評価されたのか税理士のアドバイスがほしい
融資を審査するときに重要なのは、「会社の返済能力」です。
融資をするときに、金融機関から直近2年分の確定申告書の提出を求められると思いますが、銀行は確定申告書・決算書をみて、会社の財政状態・返済能力を見極めています。
残念なことに、金融機関は大量の融資審査をしなくてはならないので、「確定申告書をみても財政状態がわからなかったので、詳しく教えて!」とは言ってくれません。申告書から読み取れない場合は、そのまま不安要素としてネガティブとして放置されてしまうのです。
申告書は税金計算のためだけに作成しているものと思いがちですが、将来的に融資を申し込むことも想定し、申告書・決算書で自身の事業の健全性がアピールすることも念頭に置く必要があります。
決算書のなかでも貸借対照表が重視されますし、法人であれば申告書に添付する「勘定科目内訳書」のなかで、滞留債権や不良在庫はないか?返済能力はないか?を見られます。
一度、ご自身の作成された決算書・申告書を税理士に見てもらい、アドバイスを受けられるとよいとおもいます。
売上は把握しているが、事業として儲かっているのか、どれくらい投資できる余裕があるのかを把握したい
経営者の皆さんは、集客や売上についていつも頭を悩まされていると思いますので、大多数の方は、「今年の売上がいくらになるか?」をお聞きすると、みなさん即答できます。
ただ、「この事業でいくら儲けたいですか?」「来年は自分の手元にいくら残したいですか?」「固定費はいくらで、黒字化するにはいくらの売上が必要ですか?」という経費・利益関連の問いには、実はあまり具体的にイメージできていない方も多くいらっしゃいます。
売上はあがっているが、実は事業資金は増えておらず、社長さんの貯金を取り崩している状態という方はかなり多くいます。
事業を行ううえで、当然PDCAを回していくことが成功の秘訣です!特に
「Plan:自分がどれくらい儲けたいのかを考え、予算・目標をたてる」
「Check:クラウド会計でリアルタイムの月次試算表を把握し、予算の未達を分析する」
を行うことが、事業を成長させ、成功させる秘訣です。
きちんと帳簿をつけることは、納税のためだけでなく、自分の事業で儲けるために必須のことだと思います。ぜひ、クラウド会計で効率的に記帳し、自分の事業の実態を把握して、事業を成長させていきましょう。
はじめて税理士を探すときのポイント
1 自分が税理士に何をのぞんでいるかを明確にする
税理士とのミスマッチを防ぐには、税理士にお願いする前に、自分がなぜ税理士にお願いしようと思ったのかを考えてみましょう。
例)
事業を始めて税金のことが不安だから
→ 自分と年齢が近く気軽に話せる税理士、面談回数やチャット相談に制限を設けていない顧問税理士を探しましょう。(顧問税理士の中には、プランによって面談回数や相談回数に制限を設けているプランが多いので、設立・創業したてのかたには、あまりお勧めしません。)
税金を減らしたいから
→ 節税に強く、積極的に節税を提案してくれる税理士を探しましょう。
2 税理士の本当の「得意分野」を知る方法
税理士は数多くいますが、それぞれ得意分野が異なります。
HPに得意分野以外のサービスも書いてありますので、HPを見るだけではなかなか見抜きにくいです。
契約する前の面談で「あえて得意分野や強みを一つあげるとすればどういうことですか?」とぜひ聞いてみてください。
3 気軽に相談できるか、わかるまで遠慮せず聞ける相手か、一度話してみる
一度税理士と顧問契約を結ぶと、「この人と合わないな」「税理士を変えたいな」と感じても、税理士変更はお客さん側にも心理的・手続き的な負担があり、変更しづらいものです。
税理士は今後末永くお付き合いする相手ですので、気軽に話せるか、わからないときは正直にわからないといえるか、という相性は大切です。
電話だけで決めるのではなく、契約前に、直接またはWEB面談で顔を見て話してください。